【注意】 本ページは、PandAの前期課題演習DAのコースサイトから、仮想端末VDIでLinux(ubuntu)を利用することを想定して記載されています。
「マニュアル/ツール」をクリックし、その先のページから「Win32ツール」を ダウンロードしてください。その後、Linuxの端末(Terminal)で次の作業をしてください。
(1) まず、win32tools.tar.gz を探してください(おそらく、~/Downloads の中にある)。 みつけたら、 home directory にコピーしてください。
(2) home directoryで
gunzip win32tools.tar.gz
tar xf win32tools.tar
を行ってください。新しく win32tools という名前のdirectoryが出来ているはずです。
(3) 次に
cd win32tools
で移動したあと
make
と入力して実行してください。 wch_32, wchch_32, wck_32ができてないというメッセージが出ますが無視してください。
(4) emacs,gedit,vimなどのテキスト編集ソフトで、Makefileというファイルを開き、
その中の install の部分にある
/usr/local/bin を ./bin に変更します。
その後、
mkdir bin
make install
このあと、cd bin で移動したあと、ls でリストをみて、dewin_32 があれば成功です :-)。
2016年4月16日に起こった熊本地震の本震(気象庁マグニチュード7.3)、 もしくは、 2016年4月14日に起こった熊本地震の前震(気象庁マグニチュード6.5)の 好きな方を選んで、少なくとも、どちらか一方を調べてください。 余裕のある人は、両方を調べてみてください。
【熊本地震の本震の場合】
2016年4月16日 01:25 から1分間
【熊本地震の前震の場合】
2016年4月14日 21:26 から1分間
tar.gz形式の圧縮データを取得した場合は、上の(2)と同じように解凍してください。
zip形式の圧縮データを取得した場合は
unzip *.zip
で解凍することができます。
解凍すると、*.cnt *.ch などのファイルができます。 *.ch のファイルはテキスト編集ソフトでみることができます。
この情報をもとに、例えば、本震の場合、端末(Terminal)で
~/win32tools/bin/dewin_32 -c 6b33 201604160125*.cnt > ASVH.U.ascii
とすると、 ASVH.U.asciiという名前のファイルに、観測点 N.ASVH の U 成分がGNUPLOTで表示できるアスキー形式のデータとして取り出せます。 ファイルの中身は、1列の数字の列で、最初のデータの時刻は、ファイル名が 示す時刻です。データのサンプル間隔は、0.01秒です。
同じようにして、必要な観測点の、必要な成分のデータを、ファイルに とり出すことができます。
ここでは、次の観測点の U(上下動)を使ってみます。
ただし、前震を調べるときは、N.KHKH は除きます。
N.ASVH
N.HKSH
N.KHKH
N.KKCH
N.MSIH
N.MSMH
N.TMNH
N.TYNH
N.YABH
端末(Terminal)で
gnuplot
と入力すると、gnuplot>というプロンプトがでてきます。そこで
plot 'ファイル名’ w l
とすると、ファイルの中のデータが画面に表示されます。
縦軸がファイルの中の数字の値です。一方、自然数の横軸は、何番目のデータ(数字)かを示しています。データ間隔の0.01秒をかけると、先頭データからの時間(秒)になります。
GNUPLOTを使って画面に表示し、各観測点にP波の最初の揺れ(初動)が到達した時刻を読んでください。 また、P波の最初の揺れが、上下のどちらの向きへ揺れているかも 記録しておいてください。 最終日の【演習4】で使います。
<P波初動の到達時刻をGNUPLOTで読むときのtips>
☆GNUPLOTのplotで表示すると、グラフ枠外にカーソルの位置の座標が 数値で表示されます(多分、左下)。それをうまく利用してください。
◆x軸(横軸;時間軸)の範囲を変える
set xrange[A:B]
AからBの範囲をプロットする
◆x軸(横軸;時間軸)の大目盛りの間隔を変える
set xtics C
大目盛りの間隔をCにする
◆x軸(横軸;時間軸)の小目盛りの分割数を変える
set mxtics D
大目盛りをDつに分割して小目盛りをつける
◆図にグリッド(格子)をいれる
set grid
☆これらのあとに、replotとすると、指定した形式で図をプロットします
☆その他GNUPLOTの使い方もろもろは、 gnuplotの初歩 などを参照ください。
<補足1>
観測点の位置は、緯度と経度で与えられています。 一方、作成したプログラムは、直交(直角)座標系を使っています。
観測点の緯度と経度を、直角座標系に変換するには、 国土地理院の 「測量計算サイト」 が使えます(熊本付近に適当な「系番号」を選んで使ってください)。 また、決定した震源の直角座標系の位置を、 ここで緯度と経度に変換することもできます。
<補足2>
日本列島の内陸で起こる多くの地震は 地殻(深さ0から約30kmぐらいの領域)のうちの 上部地殻(深さ0から約15kmぐらい) で起こっています。熊本地震もそのような地震のひとつです。 初期値の目安にしてみてください。
<補足3>
P波速度は 5.0〜6.1km/sぐらいを目安にしてみてください。