観測波形を準備する:本堂で記録されたP波の変位波形をつくる
(Last Modified: October 5, 2012)

(1) P波が予想される時刻を含む5分間のwin形式ファイルをつくる

win形式のデータは

/home/seis/cmgdata の下、 日にちごとのdirectoryの下にあります。 directory の名前は、

西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)

になっています。

そのdirectoryの下にたくさんのファイルがあり、 1つのファイルが1分間のデータのファイルになっています。 ファイル名は

西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)時(2桁).分

であたえられています。 例えば、

11092515.42

という名前のファイルは、 2011年09月25日15時42分の1分間のデータです。

(2) アスキーファイルに変換し、gnuplotで波形をみる

遠地のP波は、鉛直に近い角度で地表に入射します。 P波は波線にそった変動をもつので、上下成分に大きくなります。 このことから、今回は、上下成分のデータを使用します。 winのチャンネル番号は、89F4 になります。

フィリピン東方沖の地震のP波がはいっていることを確認してください。

(3) (1)のwin形式ファイルをSAC形式ファイルに変換する。

上下成分のデータを使用します。 winのチャンネル番号は、89F4 になります。 以下により、SAC形式ファイルへ変換します。

cp /tmp/win2sac .
”変換プログラムの実行形を自分のところへコピー”

./win2sac win形式ファイル名  89F4 SAC形式ファイル名

モデリングには使用しませんが、 南北成分と東西成分のデータもSACに変換しておきましょう。 winのチャンネル番号は、 南北成分が89F5、東西成分が89F6 になります。

(4-1) SACを使える環境を準備する(Cシェル版)

which sac2000

として、 sac2000の在処が示されない(ありませんと文句をいわれる)場合、
printenv
として使用しているシェルを調べてください。

cshやtcshの場合には、以下を行ってください。 bashの場合には、(4-2)を行ってください。 sac2000の在処が示される時には、そのまま(5)へ進んでください。

修正する前のファイルは違う名前のファイルにコピーして、 念のため、バックアップをとっておいてください。

ホームdirectoryの .cshrc の中に

setenv SACAUX /opt/sac-59.48a/aux
setenv SACDIR /opt/sac-59.48a
set path = ( $path /opt/sac-59.48a/bin )

を加えます。

変更が終わったら

source .cshrc

とすると、新しい設定が有効になります。

.cshrcという名前のファイルがないときには、 新しく作成して、上の手続きを行ってください。

(4-2) SACを使える環境を準備する(bashシェル版)

修正する前のファイルは違う名前のファイルにコピーして、 念のため、バックアップをとっておいてください。

ホームdirectoryの .bash_profile の中に

SACAUX=/opt/sac-59.48a/aux
export SACAUX
SACDIR=/opt/sac-59.48a
export SACDIR

の行を追加し、更に、PATH=の行の右の最後に :/opt/sac-59.48a/bin を加えます。

変更が終わったら

. .bash_profile

とすると、新しい設定が有効になります。

上記の変更や記述が既に .bash_profile にあるときには、 何もしなくてよいです。

(5) SACでSAC形式ファイルの波形を画面に表示してみる

端末で

sac2000

とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。 以下を実行していきます。

SAC> r SAC形式ファイル名
”データの読み込み”

SAC> qdp off
”データの間引きをしない”

SAC> p1          
”データを画面にプロット” 

作成したSAC形式ファイルの上下動、南北、東西成分の波形を 画面に表示してみてください。
上下動の波形が、gnuplotと同じ波形になっていることを確認してください。
南北成分の波形が、他の2成分とくらべて、変なことを確認してください。

(6) SACで地震計の応答関数を取り除き、地動変位のデータをつくる

まず、地震計の応答関数を与えるpole、zero、倍率のはいった

CMG40_BHZ.pz

という名前のファイルを作ります。

ファイルの中身は、

ZEROS 3
POLES 2
-0.1481 0.1481
-0.1481 -0.1481
CONSTANT 8.0e+2

です。

ZEROS 3は、ゼロ(zero)として(0.0 0.0)が3つあることを、 POLES 2とその下の2行は、 ポール(pole)として (-0.1481 0.1481) (-0.1481 -0.1481)の2つが あることを示しています。 倍率は、CONSTANT 8.0e+2 が与えています。

端末で

sac2000

とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。 以下を実行していきます。

SAC> r 上下動のSAC形式ファイル名
”データの読み込み”

SAC> qdp off
”データの間引きをしない”

SAC> p1          
”データを画面にプロット” 
これは地震計が記録したデータです。
ここで、gnuplotでみた波形と同じになってるか再度確認。

SAC> rmean
”平均値を引く”

SAC> taper        
”データの両端にテーパーをかける”

SAC> transfer from polezero subtype CMG40_BHZ.pz
"CMG40_BHZ.pzで表現される応答関数を取り除く”

SAC> hp co 0.01 n 4 p 2 
"コーナー周波数0.01Hzの位相変化ゼロのハイパスフィルターをかける”

SAC> lp co 1 n 4 p 2
"コーナー周波数1Hzの位相変化ゼロのローパスフィルターをかける”

SAC> p1
"これが出来上がり、地動変位の波形”
ここで、応答関数を取り除く前との波形の違いもみてください

◆ 出来たSAC形式の波形データを保存するには
SAC> w 保存先となるファイル名

◆横軸の範囲を変えるには、
SAC> xlim ??? ???    
”??? ???に変更したい横軸の範囲の最小値と最大値をいれる”

◆図をポストスクリプトファイルに保存するには
SAC> bg sgf
"画面に図を出す代わりに、f001.sgfというファイルに出力”

SAC> p1   
”注意:画面には図がでない”

SAC> bg x
”画面に図がでるように戻す”

SACを終了したあと、
cp /tmp/sgftops .
./sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
あるいは、
/tmp/sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
とすると、ポストスクリプトファイルができます。

◆阿蘇サーバーのポストスクリプトファイルをメディアセンターのUnixへコピーする
メディアセンターのUnixの端末ターミナル上で、

scp アカウント名@阿蘇サーバー名(あるいはIPアドレス):ポストスクリプトファイル名    コピー先のファイル名

とすると、パスワードを聞かれるので、それに答えればコピーできます。
もしパスワードを聞かれる前に、sshで接続するがよいかのような ことがでてきたら、yesを答えればよいです。

コピーしたら、メディアセンターのUnixの端末ターミナル上で、

ggv コピーしたポストスクリプトファイル名

とすると、画面に図が現れ、回転やサイズの調整などができます。

◆SACを終了するには
SAC> exit

◆winから作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /tmp/sac2gnu .

./sac2gnu

とすると、

変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前

の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。

◆sac2000でwを使って作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /tmp/sacw2gnu .

./sacw2gnu

とすると、

変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前

の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。