作業は阿蘇サーバーに ssh -X でログインして行います。
/home/seis/cmgdata の下、 日にちごとのdirectoryの下にあります。 directory の名前は、
西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)
になっています。
そのdirectoryの下にたくさんのファイルがあり、 1つのファイルが1分間のデータのファイルになっています。 ファイル名は
西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)時(2桁).分
であたえられています。 例えば、
14112515.42
という名前のファイルは、 2014年11月25日15時42分の1分間のデータです。
cp /tmp/win2sac .
”変換プログラムの実行形を自分のところへコピー”
./win2sac win形式ファイル名 89F4 SAC形式ファイル名
上記の例は、上下成分のデータの場合で、
winのチャンネル番号が、89F4になっています。
南北成分や東西成分の場合には、winのチャンネル番号を変えてください。
winのチャンネル番号は、
南北成分が89F5、東西成分が89F6 になります。
として、
sac2000の在処が示されない(ありませんと文句をいわれる)場合、
printenv
として使用しているシェルを調べてください。
cshやtcshの場合には、以下を行ってください。 bashの場合には、(4-2)を行ってください。 sac2000の在処が示される時には、そのまま(5)へ進んでください。
修正する前のファイルは違う名前のファイルにコピーして、 念のため、バックアップをとっておいてください。
ホームdirectoryの .cshrc の中に
setenv SACAUX /opt/sac-59.48a/aux
setenv SACDIR /opt/sac-59.48a
set path = ( $path /opt/sac-59.48a/bin )
を加えます。
変更が終わったら
source .cshrc
とすると、新しい設定が有効になります。
.cshrcという名前のファイルがないときには、 新しく作成して、上の手続きを行ってください。
ホームdirectoryの .bash_profile の中に
SACAUX=/opt/sac-59.48a/aux
export SACAUX
SACDIR=/opt/sac-59.48a
export SACDIR
の行を追加し、更に、PATH=の行の右の最後に :/opt/sac-59.48a/bin を加えます。
変更が終わったら
. .bash_profile
とすると、新しい設定が有効になります。
上記の変更や記述が既に .bash_profile にあるときには、 何もしなくてよいです。
端末で
sac2000
とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。 以下を実行していきます。
SAC> r SAC形式ファイル名
”データの読み込み”
SAC> qdp off
”データの間引きをしない”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
作成したSAC形式ファイルの波形を画面に表示してみてください。
gnuplotと同じ波形になっていることを確認してください。
CMG40_BHZ.pz
という名前のファイルを作ります。
ファイルの中身は、
ZEROS 3
POLES 2
-0.1481 0.1481
-0.1481 -0.1481
CONSTANT 8.0e+2
です。
ZEROS 3は、ゼロ(zero)として(0.0 0.0)が3つあることを、 POLES 2とその下の2行は、 ポール(pole)として (-0.1481 0.1481) (-0.1481 -0.1481)の2つが あることを示しています。 倍率は、CONSTANT 8.0e+2 が与えています。
端末で
sac2000
とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。 以下を実行していきます。
SAC> r SAC形式ファイル名
”データの読み込み”
SAC> qdp off
”データの間引きをしない”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
これは地震計が記録したデータです。
ここで、gnuplotでみた波形と同じになってるか再度確認。
SAC> rmean
”平均値を引く”
SAC> rtr
”線形トレンドを除く”
SAC> taper
”データの両端にテーパーをかける”
SAC> transfer from polezero subtype CMG40_BHZ.pz
"CMG40_BHZ.pzで表現される応答関数を取り除く”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
以下、周波数帯域を限るコマンドの例です。
(a) 低周波の振動を除く
SAC> hp co 0.01
"コーナー周波数0.01Hzのハイパスフィルターをかける”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
(b) 高周波の振動を除く
SAC> lp co 1
"コーナー周波数1Hzのローパスフィルターをかける”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
(c) 限られた範囲の周波数の振動だけを残す
SAC> bp co 0.01 1
"周波数0.01Hzから1Hzまでのバンドパスフィルターをかける”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
以下、パーティクルモーション(振動軌跡)を描くコマンドの例です。
SAC> r 縦軸にする成分のファイル名 横軸にする成分のファイル名
SAC> plotpm
”データを画面にプロット”
◆ 出来たSAC形式の波形データを保存するには
SAC> w 保存先となるファイル名
◆横軸の範囲を変えるには、
SAC> xlim ??? ???
”??? ???に変更したい横軸の範囲の最小値と最大値をいれる”
◆図をポストスクリプトファイルに保存するには
SAC> bg sgf
"画面に図を出す代わりに、f001.sgfというファイルに出力”
SAC> p1
”注意:画面には図がでない”
SAC> bg x
”画面に図がでるように戻す”
SACを終了したあと、
cp /tmp/sgftops .
./sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
あるいは、
/tmp/sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
とすると、ポストスクリプトファイルができます。
◆阿蘇サーバーのポストスクリプトファイルなどのファイルをメディアセンターのLinuxへコピーする
(1) scpを使う場合
メディアセンターのLinuxの端末ターミナル上で、
scp アカウント名@阿蘇サーバー名(あるいはIPアドレス):ファイル名 コピー先のファイル名
とすると、パスワードを聞かれるので、それに答えればコピーできます。
もしパスワードを聞かれる前に、sshで接続するがよいかのような
ことがでてきたら、yesを答えればよいです。
コピー先のファイル名の部分に、.(ピリオド)を使うと、
ファイル名を変更せずにそのままコピーできます。
(2) sftpを使う場合
メディアセンターのLinuxの端末ターミナル上で、 まず、ファイルのコピーを受け取りたいdirectoryに移動します。そこで
sftp アカウント名@阿蘇サーバー名(あるいはIPアドレス)
とすると、パスワードを聞かれるので、それに答えます。 これで、阿蘇サーバーにsftpモードで接続されます。 ファイルがあるdirectoryへ 、cdを使って移動します。 lsも使用できます。 移動したら、そこで、
get ファイル名
とすれば、ファイルをメディアセンターのLinuxの端末ターミナルへ送れます。
quit を入力すると、sftpモードが終了できます。
※ ポストスクリプトファイルをコピーしたら、メディアセンターのLinuxの端末ターミナル上で、
ggv コピーしたポストスクリプトファイル名
とすると、画面に図が現れ、回転やサイズの調整などができます。
◆SACを終了するには
SAC> exit
◆winから作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /tmp/sac2gnu .
./sac2gnu
とすると、
変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前
の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。
◆sac2000でwを使って作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /tmp/sacw2gnu .
./sacw2gnu
とすると、
変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前
の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。
◆SACの使い方マニュアル
防災研究所の澁谷先生の「実践実用地震学」レジュメ
簡単な使い方の例
オリジナルのSACマニュアル(英語)
他、
"The Seismic Analysis Code: A Primer and User's Guide"
by G. Helffrich, J. Wookey, and I. Bastow
Cambridge University Press
が図書室にあります。