本堂で記録されたデータから地動のようすを調べる
(Last Modified: November 30, 2014)

作業は阿蘇サーバーに ssh -X でログインして行います。

(1) 興味のある期間のwin形式ファイルをつくる

本堂に設置した広帯域地震計のwin形式のデータは

/home/seis/cmgdata の下、 日にちごとのdirectoryの下にあります。 directory の名前は、

西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)

になっています。

そのdirectoryの下にたくさんのファイルがあり、 1つのファイルが1分間のデータのファイルになっています。 ファイル名は

西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)時(2桁).分

であたえられています。 例えば、

14112515.42

という名前のファイルは、 2014年11月25日15時42分の1分間のデータです。

(2) アスキーファイルに変換し、gnuplotで波形をみる

winのチャンネル番号は、
上下成分のデータが 89F4
南北成分のデータが 89F5
東西成分のデータが 89F6
になります。

(3) (1)のwin形式ファイルをSAC形式ファイルに変換する。

以下のようにして、SAC形式ファイルへ変換します。

cp /tmp/win2sac .
”変換プログラムの実行形を自分のところへコピー”

./win2sac win形式ファイル名  89F4 SAC形式ファイル名

上記の例は、上下成分のデータの場合で、 winのチャンネル番号が、89F4になっています。
南北成分や東西成分の場合には、winのチャンネル番号を変えてください。
winのチャンネル番号は、 南北成分が89F5、東西成分が89F6 になります。

(4-1) SACを使える環境を準備する(Cシェル版)

which sac2000

として、 sac2000の在処が示されない(ありませんと文句をいわれる)場合、
printenv
として使用しているシェルを調べてください。

cshやtcshの場合には、以下を行ってください。 bashの場合には、(4-2)を行ってください。 sac2000の在処が示される時には、そのまま(5)へ進んでください。

修正する前のファイルは違う名前のファイルにコピーして、 念のため、バックアップをとっておいてください。

ホームdirectoryの .cshrc の中に

setenv SACAUX /opt/sac-59.48a/aux
setenv SACDIR /opt/sac-59.48a
set path = ( $path /opt/sac-59.48a/bin )

を加えます。

変更が終わったら

source .cshrc

とすると、新しい設定が有効になります。

.cshrcという名前のファイルがないときには、 新しく作成して、上の手続きを行ってください。

(4-2) SACを使える環境を準備する(bashシェル版)

修正する前のファイルは違う名前のファイルにコピーして、 念のため、バックアップをとっておいてください。

ホームdirectoryの .bash_profile の中に

SACAUX=/opt/sac-59.48a/aux
export SACAUX
SACDIR=/opt/sac-59.48a
export SACDIR

の行を追加し、更に、PATH=の行の右の最後に :/opt/sac-59.48a/bin を加えます。

変更が終わったら

. .bash_profile

とすると、新しい設定が有効になります。

上記の変更や記述が既に .bash_profile にあるときには、 何もしなくてよいです。

(5) SACでSAC形式ファイルの波形を画面に表示してみる

端末で

sac2000

とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。 以下を実行していきます。

SAC> r SAC形式ファイル名
”データの読み込み”

SAC> qdp off
”データの間引きをしない”

SAC> p1          
”データを画面にプロット” 

作成したSAC形式ファイルの波形を画面に表示してみてください。
gnuplotと同じ波形になっていることを確認してください。

(6) SACで地震計の応答関数を取り除き、地動変位のデータをつくる

まず、地震計の応答関数を与えるpole、zero、倍率のはいった

CMG40_BHZ.pz

という名前のファイルを作ります。

ファイルの中身は、

ZEROS 3
POLES 2
-0.1481 0.1481
-0.1481 -0.1481
CONSTANT 8.0e+2

です。

ZEROS 3は、ゼロ(zero)として(0.0 0.0)が3つあることを、 POLES 2とその下の2行は、 ポール(pole)として (-0.1481 0.1481) (-0.1481 -0.1481)の2つが あることを示しています。 倍率は、CONSTANT 8.0e+2 が与えています。

端末で

sac2000

とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。 以下を実行していきます。

SAC> r SAC形式ファイル名
”データの読み込み”

SAC> qdp off
”データの間引きをしない”

SAC> p1          
”データを画面にプロット” 
これは地震計が記録したデータです。
ここで、gnuplotでみた波形と同じになってるか再度確認。

SAC> rmean
”平均値を引く”

SAC> rtr
”線形トレンドを除く”

SAC> taper        
”データの両端にテーパーをかける”

SAC> transfer from polezero subtype CMG40_BHZ.pz
"CMG40_BHZ.pzで表現される応答関数を取り除く”

SAC> p1
”データを画面にプロット” 


以下、周波数帯域を限るコマンドの例です。 

(a) 低周波の振動を除く

SAC> hp co 0.01  
"コーナー周波数0.01Hzのハイパスフィルターをかける”

SAC> p1
”データを画面にプロット” 

(b) 高周波の振動を除く

SAC> lp co 1
"コーナー周波数1Hzのローパスフィルターをかける”

SAC> p1
”データを画面にプロット” 

(c) 限られた範囲の周波数の振動だけを残す

SAC> bp co 0.01 1
"周波数0.01Hzから1Hzまでのバンドパスフィルターをかける”

SAC> p1
”データを画面にプロット” 

以下、パーティクルモーション(振動軌跡)を描くコマンドの例です。 

SAC> r 縦軸にする成分のファイル名 横軸にする成分のファイル名

SAC> plotpm
”データを画面にプロット” 

◆ 出来たSAC形式の波形データを保存するには
SAC> w 保存先となるファイル名

◆横軸の範囲を変えるには、
SAC> xlim ??? ???    
”??? ???に変更したい横軸の範囲の最小値と最大値をいれる”

◆図をポストスクリプトファイルに保存するには
SAC> bg sgf
"画面に図を出す代わりに、f001.sgfというファイルに出力”

SAC> p1   
”注意:画面には図がでない”

SAC> bg x
”画面に図がでるように戻す”

SACを終了したあと、
cp /tmp/sgftops .
./sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
あるいは、
/tmp/sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
とすると、ポストスクリプトファイルができます。

◆阿蘇サーバーのポストスクリプトファイルなどのファイルをメディアセンターのLinuxへコピーする
(1) scpを使う場合

メディアセンターのLinuxの端末ターミナル上で、

scp アカウント名@阿蘇サーバー名(あるいはIPアドレス):ファイル名    コピー先のファイル名

とすると、パスワードを聞かれるので、それに答えればコピーできます。
もしパスワードを聞かれる前に、sshで接続するがよいかのような ことがでてきたら、yesを答えればよいです。
コピー先のファイル名の部分に、.(ピリオド)を使うと、 ファイル名を変更せずにそのままコピーできます。

(2) sftpを使う場合

メディアセンターのLinuxの端末ターミナル上で、 まず、ファイルのコピーを受け取りたいdirectoryに移動します。そこで

sftp アカウント名@阿蘇サーバー名(あるいはIPアドレス)

とすると、パスワードを聞かれるので、それに答えます。 これで、阿蘇サーバーにsftpモードで接続されます。 ファイルがあるdirectoryへ 、cdを使って移動します。 lsも使用できます。 移動したら、そこで、

get ファイル名
とすれば、ファイルをメディアセンターのLinuxの端末ターミナルへ送れます。

quit を入力すると、sftpモードが終了できます。

※ ポストスクリプトファイルをコピーしたら、メディアセンターのLinuxの端末ターミナル上で、

ggv コピーしたポストスクリプトファイル名

とすると、画面に図が現れ、回転やサイズの調整などができます。

◆SACを終了するには
SAC> exit

◆winから作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /tmp/sac2gnu .

./sac2gnu

とすると、

変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前

の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。

◆sac2000でwを使って作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /tmp/sacw2gnu .

./sacw2gnu

とすると、

変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前

の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。

◆SACの使い方マニュアル

防災研究所の澁谷先生の「実践実用地震学」レジュメ
簡単な使い方の例
オリジナルのSACマニュアル(英語)

他、
"The Seismic Analysis Code: A Primer and User's Guide"
by G. Helffrich, J. Wookey, and I. Bastow
Cambridge University Press
が図書室にあります。