1次元構造の理論波形を計算する
(Last Modified: November 2, 2017)

作業は阿蘇サーバーに ssh -Y でログインして行います。

(1) 理論波形を計算する例がはいったdirectoryをコピーする 

cp -r /home/seis/kuge/DC17example  .

(2) 計算に使うプログラムの実行形をコピーする 

cp /home/seis/kuge/bin/qseis5.5   .
cp /home/seis/kuge/bin/qt2sac.x   .

(3) directory"DC17example"の中にあるREADMEを参照して、例を走らせてみる 

結果の例もはいっているので、同じような結果になるかを確認してください。
プログラムを1回走らせるのに、約3-5分かかります。

この計算で得られる波形は地動速度です。

この計算で作成される波形の水平成分はradialとtransverse成分です。
radial成分は震央と観測点を結ぶ方向の水平成分で、震央から遠ざかる方向へ正です。
transverse成分はradial成分から時計回りに垂直な水平成分です。

例でできる波形はココ

【参考文献】

ここで使用する理論波形の計算は、以下の論文の方法によるものです。
Rongjian Wang, "A Simple Orthonomalization Method for Stable and Efficient Computation of Green's Functions", Bull. Seismo. Soc. Amer., 89, 733-741, 1999.
地震波形を計算する伝統的な手法である propagator matrixを利用したThomson-Haskell法の改良版です。
論文は/home/seis/kuge/Wang(BSSA 1999).pdfにあります(附属図書館の電子ジャーナルでも手に入ります)。

地震波動を計算するための理論に関する教科書には
齋藤正徳「地震波動論」東大出版
Keiichi Aki and Paul Richards "Quantitative Seismology"(邦訳版もあり)
があります。図書室にあります。