/home/seis/cmgdata の下、 日にちごとのdirectoryの下にあります。 directory の名前は、
西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)
になっています。
そのdirectoryの下にたくさんのファイルがあり、 1つのファイルが1分間のデータのファイルになっています。 ファイル名は
西暦年(下2桁)月(2桁)日(2桁)時(2桁).分
であたえられています。 例えば、
19102515.42
という名前のファイルは、 2019年10月25日15時42分(日本時間)の1分間のデータです。
インドネシアの地震のP波がはいっていることを確認してください。
cp /home/seis/kuge/bin/win2sac .
”変換プログラムの実行形を自分のところへコピー”
./win2sac win形式ファイル名 89F4 SAC形式ファイル名
と入力し、/usr/local/sac/bin/sacが表示されたら、使用環境は整っています。
sacの在処が示されない(ありませんと文句をいわれる)場合、
printenv
と入力し、SHELL=のあとに、tcsh,csh,bashのいずれが表示されているか、
使用しているシェルを調べてください。
cshやtcshの場合には、以下を行ってください。 bashの場合には、(4-2)を行ってください。 sacの在処が示される時には、そのまま(5)へ進んでください。
ホームディレクリにある .cshrc を修正します。
修正する前の.cshrcファイルは違う名前のファイルにコピーして、
念のため、バックアップをとっておいてください。
cp .cshrc .cshrc.org
ホームディレクリにある .cshrc に以下の2行を加えます。
setenv SACHOME /usr/local/sac
source ${SACHOME}/bin/sacinit.csh
保存したあとで
source .cshrc
とすると、新しい設定が有効になります。
.cshrcという名前のファイルがないときには、 新しく作成して、上の手続きを行ってください。
ホームディレクリにある .bashrc に以下の2行を加えます。
export SACHOME=/usr/local/sac
source ${SACHOME}/bin/sacinit.csh
保存したあとで
source .bashrc
とすると、新しい設定が有効になります。
端末で
sac
とすると、SACが起動され、SAC>が、先頭に現れます。
SACを終わらせたいときには、qを入力してください。
以下を実行して、
作成したSAC形式ファイルの波形を画面に表示してみてください。
SAC> r SAC形式ファイル名
”データの読み込み”
SAC> qdp off
”データの間引きをしない”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
gnuplotと同じ波形になっていることを確認してください。
CMG40_BHZ.pz
という名前のファイルを作ります。 一度、SACを終了させてemacsを起動してください。
ファイルの中身は、
ZEROS 3
POLES 5
-0.074 0.074
-0.074 -0.074
-1005 0
-503 0
-1131 0
CONSTANT 8.0e+2
です。
ZEROS 3は、ゼロ(zero)として(0.0 0.0)が3つあることを、 POLES 5とその下の5行は、 ポール(pole)として (-0.074 0.074) (-0.074 -0.074)(-1005 0)(-503 0)(-1131 0) の5つがあることを示しています。 倍率は、CONSTANT 8.0e+2 が与えています。
再度、端末で
sac
としてSACを起動し、以下を実行していきます。
SAC> r 上下動のSAC形式ファイル名
”データの読み込み”
SAC> qdp off
”データの間引きをしない”
SAC> p1
”データを画面にプロット”
これは地震計が記録したデータです。
ここで、gnuplotでみた波形と同じになってるか再度確認してください。
SAC> rtr
”線形トレンドを除く”
SAC> taper
”データの両端にテーパーをかける”
SAC> transfer from polezero subtype CMG40_BHZ.pz
"CMG40_BHZ.pzに記されている応答関数を取り除く”
SAC> hp co 0.02 n 4 p 2
"コーナー周波数0.02Hzの位相変化ゼロのハイパスフィルターをかける”
(0.02Hzよりも高周波の振動は通過、0.02Hzより低周波の振動は遮断)
SAC> lp co 1 n 4 p 2
"コーナー周波数1Hzの位相変化ゼロのローパスフィルターをかける”
(1Hzよりも低周波の振動は通過、1Hzより高周波の振動は遮断)
SAC> p1
"これが出来上がり、地動変位の波形”
ここで、応答関数を取り除く前との波形の違いもみてください
◆ 出来たSAC形式の波形データを保存するには
SAC> write 保存先となるファイル名
◆ 画面にプロットする横軸の時間の範囲を時間1と時間2の間へ変更するには
SAC> xlim 時間1 時間2
”時間1 時間2 に変更したい横軸の範囲の最小値と最大値をいれる”
◆ プロットしている図をポストスクリプトファイルに保存するには
SAC> bg sgf
"画面に図を出す代わりに、f001.sgfというファイルに出力する指示”
SAC> p1
”注意:画面には図がでない”
SAC> bg x
”画面に図がでるように戻す”
SACを終了したあと、
sgftops f001.sgf ポストスクリプトファイル名
とすると、ポストスクリプトファイルができます。
◆winから作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /home/seis/kuge/bin/sac2gnu .
./sac2gnu
とすると、
変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前
の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。
◆sacでwを使って作ったSACファイルを、gnuplotで使えるファイルに変換するには
cp /home/seis/kuge/bin/sacw2gnu .
./sacw2gnu
とすると、
変換するSACファイルの名前
データの成分名(uか、nか、eのいずれかを入力)
変換した結果を出力するファイルの名前
の3つを順に聞いてきますので、端末からいれてください。
◆SACの使い方マニュアル
・防災研究所の澁谷先生の「実践実用地震学」レジュメ
・SACの簡単な使い方の例
・オリジナルのSACマニュアル(英語)