東北地方の地震(Excel で図を描く)

数値データはデータによっていろいろな形式で公開されていますが、 テキストデータとして公開されるものも多いです。 テキストデータにすると、情報量の割にデータのサイズは大きくなりますが、 どんなアプリケーションでも読める利点があるためです。

このような数値データを、やはり、自分なりの見方で図を描いてみたくなります。 Excelでテキスト形式のデータから図を描く練習として、 ここでは、東北日本から日本海の下で起こっている地震を図にしてみましょう。

地震の震源情報(地震が起こった場所と時間、地震の規模)は、 世界中の情報が入手可能です。 アメリカ地質調査所地震情報センター (http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/search/)のホームページでは、 世界中の任意の場所、任意の期間のデータを検索して、 ダウンロードすることが出来ます。 このアメリカ地質調査所地震情報センターページから以前に手に入れた、 2000年1月1日から2002年12月31日までの3年間の 北緯37度から42度、東経130度から144度の範囲 (ちょうど東北地方から日本海)の震源データが

tohoku.txt

です。この震源データはテキスト形式です。

このデータをExcelに読み込んでみましょう。

まず、これをダウンロードして 自分のディレクトリ(フォルダ)に保存します。 上のデータの名前(tohoku.txt)のところを右クリックして、 選択肢の中から、 「対象をファイルに保存(A)」を選択してください。 ファイルの種類のところを「テキスト ドキュメント」にして、 自分の好きな場所に、好きなファイル名にして「保存(S)」 を選択します。

Excelに読み込むのに、余分な行は邪魔なので、事前に削除してしまいます。 ワードパッドを、左下隅のウィンドウズボタンからを起動できます。 「すべてのプログラム」「アクセサリ」の下にワードパッドがありますので、 ダブルクリックします。 左上隅のボタンの「開く」から、ファイルを開きます。 最初にヘッダ(説明書き)が付いています。これを削除します。

データの内容は

CAT カタログ名
YEAR
MO
DA
ORIGTIME 時間
LAT 緯度(正が北緯)
LONG 経度(正が東経)
DEP 深さ(km)
MAGNUTUDE マグニチュード(地震の規模)

です。

さらに、ファイルの最後にも、使わない文字等がありますので、 これも削除して保存します。

左上隅のボタンから 「名前をつけて保存(A)」から「テキスト形式のドキュメント」を 選択し保存してください。

【テキストデータをExcelに読み込む】

Excelを起動して、あたらしいExcelファイルを作ります。 Excelは、左下隅のウィンドウズボタンからを起動できます。

Excelを起動したら、「データ」タブの外部データの取り込みの上にある 「テキストファイル」を選択します。

後はウィザードにしたがって操作しますが、 ファイルを選択した後のウィザードで 「スペースによって右または左に揃えられた固定長フィールドのデータ」を 選択します。

うまく読み込めれば、この図のようになります。

これで、データが整いました。

【震源分布の鉛直断面図を描く】

東北地方の下には、太平洋プレートが東から西に向かって沈み込んでいます。

地震がそのプレートの中で起こるとすれば、 地震の分布からプレート境界の位置(深さ)がわかります。 そこで、震源の経度(LONG)と深さ(DEP)から、 震源の東西鉛直断面図を描いて見ましょう。

まず、経度(LONG)と深さ(DEP)の列を選択します。 経度の列を選択するには、列の最上段の「G」をクリックします。 さらに、深さの列を追加するには、Shiftを押しながら (キーボードの設定によっては、Cntlを押しながら)「H」をクリックします。

2つの列が選択された状態で、「挿入」シートの散布図をクリックします。 すると、グラフが現われます。

「グラフ ツール」の「レイアウト」を選択すると、 グラフのタイトル、軸ラベル、目盛等が変更できます。 タイトルには「東北地方の地震分布」、x軸の説明は「経度」、 y軸の説明は「深さ(km)」としておきます。 ただし、これは、あとで変更できますから、あまり神経質にならずに、 適当に書いておきます。

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それにしても、できた図は何か変ですね。深さは下向きに増えるので、上下が逆です。 そこで、軸のところをクリックして、「主縦軸」「その他の主縦軸オプション」 「軸を反転する」に チェックを入れましょう。

これで、断面図らしくなりました。 地球の中へ沈み込んでいるプレートの中で 起こっている地震が、板状にはっきりみえますね。

あとは、いろいろなところをクリックして、 いろいろなプロパティを変えて見てください。