2017年9月3日日本時間で12時半ごろ、北朝鮮で核実験が行われました。 その地震動は世界の地震計で記録されました。
アメリカ地質調査所(US Geological Survey)が決めた震源の位置は
北緯 41.33° 東経 129.03° 深さ 0 km
震源時は、
12時 30分 01.77秒 (日本時間)
です。
実体波マグニチュードmbは、6.3です。
夏季実習で本堂トンネルに設置した広帯域地震計も、この地震動を記録しました。 今回の演習では、このデータから核実験の地震動の特徴を調べます。
左図:赤三角印が阿蘇の本堂、黄星印が核実験の推定位置。
震源と本堂との距離は8.6°(956km)、
震源からみた本堂の方位は北から時計回り(東まわり)に168°です。
P波とS波が本堂に到達するにかかる理論所要時間(理論走時)は、
ak135という世界標準1次元地震波速度モデルの場合で、
各々、125.7秒、224.7秒です。
UC Berkeleyのグループが推定した核実験のモーメントマグニチュードMwは、5.2です。
比較する自然地震の震源は
2017年 9月 28日 20時 29分 46.9秒(日本時間)
北緯 28.75° 東経 140.45° 深さ 12.0km モーメントマグニチュードMw 5.5
震央から本堂までの距離は 9.0°です。
P波とS波が本堂に到達するにかかる理論所要時間(理論走時)は、
各々、130.4秒、232.2秒です。
吉澤(2008)Fig.4のような図をつくります。
阿蘇のデータがあるサーバにログインして、 作業を行ってください。
SACの中で南北・東西成分をradial・transverse成分に回転し、
同じ縦軸スケールで上下動、radial、transverse成分を
プロットしてください。
P波、S波、Lg波、Rg波がどのように見えるか、
2つのケースで比べてください。
Lg波は地殻内を広角・全反射しながら伝わるS波です。
Lgの群速度は2.8~3.5 km/s程度。
Rg波は大陸表面を伝播するレイリー波です。
日本周辺では、Rgの群速度は、周期1.6~7.8秒で2.6~2.9km/s程度。
※ データの場所やSACの使い方などはココ
※ SACで東西・南北成分の波形をradial・transverse成分に回転する方法はココ
※ サーバへのログインやwin形式のデータを扱うコマンド等は、
第1回目の演習のメモにあります。
ココ
※ postscriptの図の表示とファイル転送の方法はココ(11/20追加)
データファイルから Pn、Lgの部分を切り出して、FFTでフーリエ変換し、 周波数に対して振幅の比を計算するプログラムをつくります。
※ FFTのサブルーチンのありかと使い方はココ
※ FFTにかけるデータの時間の長さをPnとLgで同じにすると、比の計算が楽です
メール件名を「DCレポート」として久家宛へメールで送ること。 レポート内にも名前を忘れずにいれること。
※ 提出するレポートのファイル形式は、MS Word あるいは pdf のいずれか。
※ レポートを受け取ったら、送り元のアドレスへ受け取りのメールを送ります。
もし数日たっても受け取りメールが来ない場合には、メールで問い合わせてください。